《闘うデートカー?》

 超大型トレーラートラック「トランザー」に乗りこむためのマシン。
 トランザー後部から格納され、専任ドライバーである竜崎一矢はシートごとトランザーの操縦席にコンベア移動される。
 なんとそれだけのことでしか利用価値がない。ホバーパイルダーやブレーンコンドルのように、マシンそのものがコクピットとはならないのである。マッハアタッカー(車体からコクピットのみ移動される)やマッハトリガー(シートのみ移動される)と同様の存在である。
 このため、トライパー75Sの室内は、通常は単座の1人乗りである。しかし、実はシートを横にずらして補助シートを出せる機構も備わっている。これは一矢が恋人のエリカを隣に乗せてドライブするための必須アイテムなのだが、操縦系まで横移動するのだろうか? いずれにしても居住性はとてつもなく悪い。
 おまけに、トライパー75Sにはセキュリティモニターも搭載されている。トライパーがどにいるのかを常時通信してダイモビックに知らせるうえ、車体に異常が発生した場合もダイモビックに緊急通信される。ボルト一本外れただけでも機能する、故障時には便利なシステムだが、やたらと通信されるため、デートカーには不向きのような気もする。
 それにしても、トライパーというネーミングセンスにはついていけない。せめてトライカーにはならなかったのか? ダイモビック基地の面々にしてみれば、そのような思いは少なからずあったはずである。が、それは叶わぬ話で、彼らより一年ほど早く地球防衛のために闘っていた合身戦隊が、メカンダーマックスに代わる合身用マシンとして、トライカーを3台も運用していたことから、その名称を使えないのである。
 どうせならストライカー75Sにすればよかったのに・・・